別れの曲の謎



タンゴ「別れの曲」今から70年近く前にフランス映画「La Chanson de L’Adieu(邦題=別れの曲)」が日本で公開され大変なヒットとなった。内容は若き作曲家ショパンと恋人コンスタンチア・グワドコフスカの悲しい恋の物語であるが、なかでも劇中使用された作品10-3ホ長調のエチュードは映画を観た多くの人たちの心に残り、この曲は後々まで「別れの曲」と呼ばれるようになった。て、こんな話はどうでもいいんですが実はこの曲、歌詞があります。何!?といっても映画の中で使われたかどうかは観てないので定かではありませんが、とりあえず紹介します。

ショパン名曲の軽音楽化(佛映画別れの曲主題歌より)「別れの曲」/小袖道夫詩・北村維章編曲/タジマ楽譜出版社/昭和24年4月20日発行
この楽譜ではニ長調に編曲されています。発行は映画が公開されてだいぶたってからですが、歌詞がつけられるなんて、よほど流行っていたのでしょう。この楽譜の謎は、何故か別れの曲のタンゴ編曲譜がついているということです。編曲者は土橋啓二。戦後まもない日本の音楽事情が偲ばれます。流行ってんだから歌っちまえと、タンゴも一緒につけてやれと、そういった時代のパワーみたいなものを感じさせてくれます。
この歌詞、大変良くできていますのでせっかくですからご紹介させていただきたいと思います。さぁ、みなさんもご一緒に歌ってみましょう。

「別れの曲」ショパン作曲
 別れゆく 2こよひを
 星よ せめてかゞやけ 5やさしく
 また 會ひ見る日は7いつ われ知らず
 せめては 10さゝげん
 かわることなきこゝろ この曲(うた)
 あふれる泪に いまなほしのぶは
 君とありし たのし17き日ごろ
 忘るまし 花の君20
 匂へる いとしのおもわよ

(数字は原曲の小節数を表しています。歌う際の参考にしてください。20小節目以降の歌詞は原曲の73小節目以降に合わせて歌います)

Content

このサイトについて
ピアノの詩人ショパンの文献目録です。ショパンに関する書籍を著者名、出版社名、発行日、ページ数とまとめて紹介しています。また海外の珍しい古書や楽譜なども紹介しています。